おすすめの資格「森林インストラクター」――自然への好奇心を、これからの学びと社会参加につなげる

週末に近くの公園や里山を歩いていて、木々の名前や生き物の気配がもっとわかったら楽しいだろうな、と感じたことはないでしょうか。50代・60代になると、通勤や子育てに追われていた時間に少しずつ余白が生まれ、自然と向き合う時間を持ちたいと考える方が増えてきます。そんな方に知っていただきたいのが、「森林インストラクター」という資格です。

森林インストラクターは、森林や林業、野外活動についての知識を身につけ、学校や地域、企業などで自然と人とをつなぐ役割を担う資格です。今回は、この資格の内容や取得方法、そして人生後半の学び直しや社会参加としてどのような意味を持つのかを、一般社団法人全国森林レクリエーション協会の公式情報をもとにご紹介します。

里山の森の中で子どもや大人たちに葉っぱを指し示しながら案内する60代の日本人男性

森林インストラクターとはどんな資格か

森林インストラクターは、一般社団法人全国森林レクリエーション協会が実施する資格試験に合格し、登録することで名乗ることができる資格です。森林や林業に関する専門知識に加え、森林内での安全な野外活動の進め方や、参加者への指導方法まで幅広く学ぶことが求められます。

資格取得後は、学校教育の現場での自然体験学習の指導、地域の森林ボランティア活動、企業の社員研修における野外プログラムの企画・運営など、さまざまな場面で活動しているそうです。都市部で暮らす人々に自然と触れ合う機会を届け、森林の役割を伝えることが、森林インストラクターの大きな役割とされています。

受験資格、費用、日程

受験資格は、受験する年の翌年4月1日時点で18歳以上であることで、学歴や実務経験などは特に問われません(成年被後見人や、公務員を罷免されてから一定期間を経ていない方など、一部の欠格事由に該当しないことが条件です)。年齢を重ねてから新しい分野に挑戦したいと考える方にも、間口が開かれた資格といえるかもしれません。

受験料は18,000円で、合格後の登録料は5,000円、登録の更新は5年ごとに5,000円が必要です。試験は例年、6月から7月にかけて受験申込みを受け付け、9月に一次試験、11月に二次試験が行われる流れとなっています。令和8年度(2026年度)は、申込受付が6月1日から7月31日まで、一次試験が9月27日、二次試験が11月14日または15日に予定されており、試験会場は東京都文京区の林野会館です。今年度の申込みはすでに締め切られているため、関心を持たれた方は、来年度以降の募集案内を協会の公式サイトで確認してみてはいかがでしょうか。

試験の内容と学習負担はどれくらいか

一次試験は記述式を主体とした筆記試験で、「森林」「林業」「森林内の野外活動」「安全及び教育」の4科目について行われ、各科目とも正解率6割程度で合格となります。科目ごとに合否が判定されるため、得意な分野を確実に得点し、苦手分野を底上げしていく学び方が向いているのではないでしょうか。一次試験に合格すると、実技試験と面接からなる二次試験に進みます。

公式な合格率は公表されていませんが、2024年度は申込者334名に対し合格者131名で、およそ4割程度という調査結果もあるようです。筆記だけでなく実技や面接も含まれるため、ある程度まとまった準備期間を確保し、テキストや過去の出題傾向を参考にしながら学習を進めることになりそうです。

アクティブシニアに向いている理由

森林インストラクターは、林業や生物学の専門家だけのための資格ではありません。自然が好きで、人と関わることに関心がある方であれば、年齢を問わずに挑戦できる点が特徴です。50代・60代からセカンドキャリアを考える方にとっては、これまでの社会人経験で培ったコミュニケーション力や段取り力を、そのまま指導や企画運営に生かせる場面が多いのではないでしょうか。

また、資格取得の過程で森林や林業について体系的に学ぶこと自体が、日々の散策やハイキングをより豊かなものにしてくれそうです。学んだ知識を地域の子どもたちや同世代の仲間と分かち合いながら、無理のないペースで社会と関わり続けられることも、この資格の魅力のひとつかもしれません。

森の遊歩道で孫と手をつなぎ、一緒に木々を見上げる60代の日本人男性

資格取得後、どんな場で生かせるか

資格取得後の活動の場としては、学校での体験学習の補助、地域の森林ボランティア団体での活動、自治体や企業が主催する自然観察会・研修プログラムの企画運営などが挙げられています。すぐに仕事につながるというよりも、これまでの経験を生かしながら地域や次の世代とゆるやかにつながっていく、そんな活動スタイルが中心になりそうです。

孫や家族と一緒に近くの山や公園を歩くときにも、学んだ知識がちょっとした会話のきっかけになるかもしれません。資格そのものよりも、学び続ける姿勢や自然と向き合う時間そのものが、人生後半の暮らしに彩りを添えてくれるのではないでしょうか。

森林インストラクターは、決して手軽な資格ではありませんが、自然への関心を体系立てて深め、地域や次の世代とのつながりを育てる学びとして、これからの人生をデザインする選択肢のひとつになるかもしれません。まずは公式サイトで試験の詳細や過去の出題例に目を通すところから、始めてみてはいかがでしょうか。

参考資料

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この記事の編集・執筆

人生100年時代を迎えた現代において、50代以降のライフスタイルをより充実させるための提案や情報を発信。