「今さら夢中になるのは気恥ずかしい」を手放す―『60代から100歳以上まで 人生が楽しくなる「シニア推し活」のすすめ』

定年を迎えたり、子育てが一段落したりすると、ふと「これからの時間を何に使おうか」と考える瞬間が訪れるのではないでしょうか。仕事や家庭を優先してきた分、これといった趣味がない、という方も少なくないかもしれません。「今さら何かに夢中になるなんて、気恥ずかしい」――そんな気持ちが、新しい一歩にブレーキをかけてしまうこともあるようです。

今回ご紹介するのは、精神科医の和田秀樹さんによる『60代から100歳以上まで 人生が楽しくなる「シニア推し活」のすすめ』(KADOKAWA、2024年12月刊)です。誰か、あるいは何かを「応援する」という「推し活」を、60代から100歳以上までの人生を楽しむための一つの手がかりとして紹介している一冊のようです。なお本稿は、出版社が公開している紹介文や目次といった公式情報をもとにまとめたものであり、実際に一冊を通読した書評ではないことを、あらかじめお断りしておきます。

応援する野球チームの写真をスクラップブックに整理する60代男性

「推し活」という視点で書かれた本

出版社の紹介によると、本書は「推し活」が健康にもたらす影響や、「幸福寿命」との関係に触れながら、実際に推し活を通じて日々に張り合いを取り戻した五つのエピソードや、社会に広がる多様な推し活のかたちを紹介する構成になっているようです。芸能人やスポーツ選手はもちろん、孫や地域活動、趣味の集まりなど、応援する対象は人によってさまざまで良い、というスタンスで書かれているのではないかと想像します。

読む前に整理しておきたい三つの問い

  • 自分は今、何かに「夢中」になれているだろうか
  • 応援する対象は、必ずしも「人」でなくてもよいのではないか
  • 新しい対象を見つけるのに、遅すぎるということはあるのだろうか

こうした問いを頭の片隅に置きながら本書に触れると、自分なりの「推し」を見つけるヒントが得られるかもしれません。

医学的な視点も語られている

目次を見る限り、本書の第1章では「推し活」が健康に与える影響が、第2章では「幸福寿命」と応援活動とのつながりが扱われているようです。著者の和田さんは精神科医として高齢者医療にも携わってきた方で、単なる気分転換としてではなく、心身の健康という観点から「推し活」の意味をとらえ直そうとしているのかもしれません。

祖母が娘と孫と一緒に思い出のアルバムを見ながら笑い合う様子

家族や周囲との関わりに広がる楽しみ

目次の後半では、社会に広がる多様な推し活のかたちが紹介されているようです。応援する対象を通じて新しい仲間ができたり、家族との会話のきっかけが生まれたりすることも、この本が伝えたいことの一つなのかもしれません。孫と一緒に好きなものについて語り合う時間や、地域の活動を通じてできたつながりも、広い意味での「推し活」と言えそうです。

「今さら」と感じることがあっても、何かを応援する気持ちは、案外いくつになっても芽生えるものなのかもしれません。この本をきっかけに、自分にとっての「推し」は何だろうかと、少し立ち止まって考えてみてはいかがでしょうか。

書名:60代から100歳以上まで 人生が楽しくなる「シニア推し活」のすすめ
著者:和田秀樹
出版社:KADOKAWA
発売日:2024年12月11日
判型・ページ数:四六判(ハードカバー)・192ページ
定価:1,540円(本体1,400円+税)
ISBN:978-4-04-607204-7

参考資料

情報確認日:2026年8月31日

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この記事の編集・執筆

人生100年時代を迎えた現代において、50代以降のライフスタイルをより充実させるための提案や情報を発信。