AIが毎日、親に電話をかけてくれる。“監視しない見守り”アプリ「THIALOG(ティアログ)」

離れて暮らす親のことが、ふと気になる。そんな瞬間はないでしょうか。

「元気にしているかな」と思いながらも、毎日電話をするのは難しい。かけたとしても「大丈夫、大丈夫」で終わってしまう。50代・60代は、仕事や自分の家庭を抱えながら親の老いと向き合う世代です。同じ思いを抱えている方は少なくありません。

厚生労働省の調査によると、65歳以上の一人暮らし世帯は933万5千世帯にのぼります(2025年)。経済産業省は、仕事と介護を両立する人が2030年に約318万人に達すると推計しています。「親の見守り」は、もはや一部の家庭だけの話ではなくなりました。

そうしたなか、2026年9月に、ちょっと変わった見守りサービスが登場しました。AIが親に毎日電話をかけ、その会話の要約を家族に届ける見守りアプリ「THIALOG(ティアログ)」です。

見守りサービスは「たくさんありすぎて選べない」

見守りサービスと一口にいっても、その種類はさまざまです。

  • センサー型:電気ポットや冷蔵庫、照明、人感センサーなどの利用状況から、生活の変化を知らせる
  • カメラ型:室内に設置したカメラで、離れた場所から様子を確認する
  • 駆けつけ型:ボタンを押すと警備会社などのスタッフが駆けつける
  • 訪問型:スタッフが定期的に自宅を訪れ、様子を確認する
  • 自動音声電話型:自動音声の電話に応答してもらい、安否を確認する

どれにも良さがあります。一方で、「カメラはさすがに親が嫌がる」「センサーで“動いている”ことはわかっても、気持ちまではわからない」「本当に元気かどうかは、声を聞かないと安心できない」と感じる方も多いのではないでしょうか。

見守りサービス選びが難しいのは、「何を知りたいのか」「親がどこまで受け入れてくれるのか」が家庭ごとに違うからです。

見守りサービスの主なタイプを、異常がないかを知るものから気持ちや暮らしの話を知るものまで並べた図
主な見守りサービスのタイプ(一般的な傾向をもとに編集部作成)

AIの「ティアネ」が、毎日決まった時間に電話をかける

THIALOGのAIキャラクター「ティアネ」
AIキャラクター「ティアネ」(画像提供:株式会社ティアソス)

THIALOGの仕組みはシンプルです。

  1. 家族がアプリで、電話をかける曜日と時間を設定する
  2. 設定した時間になると、AIキャラクター「ティアネ」から親に電話がかかってくる
  3. 親は電話に出て、今日の出来事や体調、食事のことなどを話す
  4. 会話の内容をAIが要約し、家族のスマートフォンにレポートとして届く
THIALOGの見守りの流れ。家族が設定、AIから着信、会話、家族にレポートが届く
THIALOGの見守りの流れ(公式サイトの情報をもとに編集部作成)

ティアネは、今日あったことや楽しかったこと、体調などを、いつものおしゃべりのような雰囲気で聞いてくれます。前回までの話を踏まえて会話をすることもうたわれています。

家族に届くレポートには、出来事や体調、食事、睡眠、服薬、気分などがまとめられます。例えば「散歩の途中で近所の方と立ち話をした」「友人と外食した」「デイサービスで体操をした」といった、何気ない一日の様子です。

親が電話に出られなかったときは、設定に応じて15分後に自動でかけ直します(最大2回)。それでも出られなかった場合は、家族の画面に「不在」と表示され、通知が届きます。また、体調不良や気分の落ち込みにつながる発言があったときは、「きになる ことば あり」と表示されて家族に知らされます。

これまでの見守りと何が違うのか

THIALOGが従来の見守りサービスと大きく違うのは、「親が自分の言葉で、自分の一日を語る」ことを見守りの軸にしている点です。

センサーやカメラは「様子を見る」道具です。自動音声の安否確認は「無事かどうか」を確かめる仕組みです。どちらも大切ですが、そこから見えてくるのは主に「異常がないか」です。

既存の見守りサービス(見守りセンサー、緊急通報・警備、対話アプリ)とTHIALOGの比較表
既存の見守りサービスとの比較(画像提供:株式会社ティアソス)

THIALOGで家族に届くのは、「今日は孫の写真を見て嬉しかった」「最近ちょっと膝が痛い」といった、その日の親の暮らしそのものです。こうした話は、家族が電話をしても照れくささから話してもらえないことがあります。AIが相手だからこそ、気軽に話せるという面もあるかもしれません。

株式会社ティアソス 代表取締役 北林孝明さん

監視されて生きたい人はいません。

株式会社ティアソス 代表取締役 北林孝明さん(プレスリリースより、写真提供:株式会社ティアソス)

家族が親を見張るためではなく、親が自分の言葉で一日を語る機会をつくる。そのような思いから生まれたサービスです。

親にとっては「毎日話を聞いてくれる相手ができる」こと、家族にとっては「親の様子がわかる」こと。見守る側と見守られる側の両方にとって意味がある点が、このサービスの魅力といえるでしょう。

レポートが届いたからといって、親とのやりとりが終わるわけではありません。「この前、散歩で〇〇さんに会ったんだってね」と、次の会話のきっかけにもなります。

料金と使い始めるまで

料金は、見守られる人の人数で決まります。

見守られる人月額料金(税込)
1人2,480円
2人4,500円
3人6,980円

見守る家族の人数が何人でも、追加料金はかかりません。きょうだいで一緒に親の様子を共有できるのはうれしいところです。最初の1ヶ月は無料で試すことができ、無料期間中も含めていつでも解約できます。

専用の機器や設置工事は不要です。親と家族、それぞれのスマートフォンにアプリを入れ、家族側で発行した「セットアップコード」を親側のアプリに入力すれば準備が整います。初回の設定は家族が手伝えるので、スマートフォンの操作に不慣れな親でも、その後は「かかってきた電話に出て話すだけ」です。

使う前に知っておきたいこと

便利なサービスですが、利用前に確認しておきたい点もあります。

親もスマートフォンを持っている必要があります

「AIが電話をかける」といっても、固定電話や携帯電話の回線にかかってくるわけではありません。アプリを通じてインターネットで通話する仕組みです。そのため、親側にもiPhone(iOS 17以降)またはAndroid(8.0以降)のスマートフォンが必要で、固定電話やガラケーでは利用できません。通話料はかかりませんが、Wi-Fiまたは4G以上の通信環境が必要で、データ通信料は利用者の負担となります。

THIALOGはスマートフォンで利用可能、固定電話とガラケーは非対応であることを示す図
親側・家族側ともにスマートフォンとアプリが必要です(編集部作成)

緊急時の通報や駆けつけには対応していません

THIALOGは、医療機器や緊急通報サービスではありません。AIによる要約や「気になる発言」の検出は、正確さやすべての変化を捉えることを保証するものではないとされています。転倒や急病への備えが必要な場合は、駆けつけ型のサービスなどとの併用を考えるとよいでしょう。

データの取り扱い

家族に届くのは、会話の要約レポートです。録音データは180日後に自動で削除され、アカウントを削除するとすべてのデータが消去されます。データは暗号化されて国内(東京リージョン)に保存されますが、通話中のリアルタイムの音声処理は米国のサーバー(Google LLC)で行われます。音声の送信には、初回利用時に本人の同意が必要です。

何より、親の気持ちを大切に

見守りは、親が納得してこそ続くものです。「AIと話すなんて」と戸惑う親もいるかもしれません。まずは無料期間を使って、「こんなのがあるんだけど、試してみない?」と一緒に始めてみるのがよさそうです。通話の相手がAIであることは、利用前にきちんと示されます。

「見守る」から「話を聞く」へ

親の見守りというと、どうしても「何かあったときに気づけるか」という視点になりがちです。もちろんそれは大切なことです。けれども、親が本当に求めているのは、もしかすると「毎日の話を聞いてくれる誰か」なのかもしれません。

THIALOGは、そのような「聞く」見守りを、AIの力で毎日続けられるようにするサービスです。離れて暮らす親との距離の取り方に悩んでいる方は、選択肢のひとつとして検討してみてはいかがでしょうか。

THIALOG(ティアログ)

提供株式会社ティアソス
対応端末iOS 17以降のiPhone/Android 8.0以降のスマートフォン(親・家族とも)
料金月額2,480円〜(税込)、最初の1ヶ月無料
公式サイトhttps://thialog.app/
運営会社https://www.thiasos.jp/

アプリのダウンロード

最初の1ヶ月は無料で試せます。親と家族、それぞれのスマートフォンにアプリを入れて始めましょう。スマートフォンでお読みの方はボタンから、パソコンでお読みの方はスマートフォンのカメラでQRコードを読み取ってください。

iPhoneの方

THIALOGのApp StoreページのQRコード

Androidの方

THIALOGのGoogle PlayページのQRコード

※記事内の情報は2026年10月時点のものです。最新の情報は公式サイトでご確認ください。
※「編集部作成」と記載の図は編集部が作成したもので、実際のアプリ画面とは異なります。

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この記事の編集・執筆

シニアライフデザイン.comを運営する株式会社アンカーの編集部です。50代・60代以降の働き方、暮らし、年金、健康、学び、地域とのつながりに関する情報を、一次情報や公的資料を確認しながら発信しています。